鈴木蓉春「TOKYO書2015展」出品

1月4日(日)~16日(金)

東京都美術館公募展示室ロビー階第1・2

 

東京を中心に関東に拠点を置く書の18の公募団体が一堂に会して行う合同展。1人あたり10メートルの展示空間を生かした超大作は、どれもこれも見応え充分です。会期中、出品作家によるアーティストトークが行われ、東洋書芸院の鈴木蓉春(布穀会会員)は、1月11日(日)に登場しましたが、その一部を紹介しましょう。

「書くものは体を通して書くので、自分の呼吸とか動きとか、その人特有のものがあると思っています。今回これぐらい大きくなると書いた後で比べることができず、今の自分が素直に出ていることが凄く大事だと思い、私の感覚でこれを選びました。2作品とも『生』にからんでいますが一つは濃墨系、もう一つは淡墨系です。『線は息吹と響き』私の師匠小川瓦木のこの言葉は、今の私に合っているように感じます。タイトルの『墨韻』の韻は音響の響きとは違う何か心に感じるもの、伝わるものを出したかったから」 

会場からは、音感であるとか、波長、ゆらぎ等どこか音楽的奥行きを感じる、洗練されていて繊細で躍動感に溢れた作品という声も聞こえてきました。

「生の躍動」 240×350cm

「生の墨韻」 350×240cm